2021.07.14 Wednesday
【沼津市】純喫茶「KoLN(ケルン)」の若鶏のフライ定食・コロッケ定食・サンドヰッチ
昔懐かし昭和の香りがする喫茶店。
青春時代はがっつりと平成なのですが、戦時中生まれの両親は昭和30年代に青春時代を迎えているため、物心ついたときから昭和好き。どうも、こういうお店を見つけてしまうとついつい通ってしまいます。
初めておじゃましたときは、オムライスをいただきました。レトロな店内写真もあわせて載せている記事はこちらをクリックしてください♪
http://gotembanikki.jugem.jp/?eid=1404
看板には「Köln」の文字。これは”ケルン”と読みます。
私なんかは「ケルン」といえば真っ先に思い浮かべるのがドイツの町の名前ですが、山登りをされる方にとっては、山の標識の「ケルン」を思い浮かべるのだそうですね!
ケルンが登場する本で読んだのですが、戦時中、特高警察が飛んできて、「ケルン」という店名が”敵性語”だ!けしからん!と言ったのに対して、当時のマスターが「ケルンは日本の同盟国からとった名前だ」と言って追い返いしたのだとか。私の好きな武勇伝のひとつです。
現在の店主のお父様が昭和10年に開業。この地にお店を構えて今年(2021年現在)で86年目。お店の入り口まで続く細いアプローチも、昔は全て店舗スペースでした。
店内には、コケシ、昔の雑誌、動物(おそらくペット)の写真、富士山の写真、天狗のお面、お多福のお面(最近無くなったなぁ)などなど、昔、おばあちゃんちに遊びにいったときに目にしていたモノたちが、ケルンに行ったら目にすることができるかも!?という、純和風な喫茶店です。
この日は、ソーダ水と玉子サンドを注文。
なんてことないサンドイッチのように見えますが、マネしてつくることはなかなかに難しい。店主さん(84歳のマダムです)が作る、やさしい食感であまめの味付け。食べるとあたたかい気持ちになれる玉子サンドです。
写真でもわかるとおり、現在、工事中です。
店主さんによると、この工事は8月まで続くんだそうです。毎日、工事の音が「ガガガガガ」とするのよ〜、って少々たいへんそうでした。
開店当初はお店の前を車が走っていたけど、昭和40年代に新仲見世商店街のアーケードができ、そのアーケードも今年(2021年)に入って外されましたね。
そして現在は工事中。どんな店前になるのかな。
今日もこの扉をくぐりましょう!
いつもの席に座ります。テレビは2台あります。この写真に写っているテレビは、奥のスペースにあるテレビで、なんとブラウン管のテレビ!
ちなみにお店に入ってすぐにあるテレビは、今年に入って液晶テレビに変わりまして、BSが映るから、大谷翔平選手の試合が見れると店主さんがおっしゃっていました(笑)。
この日は時間があったので、定食を食べることにしました。
定食を頼むと、かならず先にこれらの(↑)セットが出ています。
そして毎日午前中に焚き上げる白ご飯とお味噌汁がサーブされ・・・・・
最後にメインディッシュが登場します。
この日は若鶏のフライを頼みました。さっくりと揚がっておいしいこと、おいしいこと。
「おいしいですねぇ」というと、「やっぱり油でしょうね」と。常連さんにご高齢者の方が多いので、カラリと軽やかに揚げたものにしているのだそうですよ。優しいな。
ケルンは朝の8時ごろからオープンしていますが、定食は昼ごろからの提供です(早いと11時から可能なときもありますよ♪)
いつも炊き立てのごはんで定食を提供されています。お客さんにおいしいごはんを食べてほしいんだな、ってお話を聞きながら感じました。
サラダにそえられたマヨネーズは個別包装。コロナ禍だからかな・・・?それとも以前からそうだったのかしらん?右上がちょこんとカットされていて、すぐに使えるようになっていました。
また、別の日にも伺ってみました。
この日はコロッケ定食。
これもさっくり揚がっていました。倒れそうになるほどお腹が空いていたので、ついついガツガツと一気に食べてしまいまして、実は、あまり味を覚えていません。でも、「おいしいなぁ」としみじみと感じた幸せな感情だけがのこっています。あんまり食レポになっていないから、もういちど食べ直してきます!
毎回、店主さんと他愛のない話をしていますが、お店をあとにするといつも心がぽかぽか。
「こんな年寄りがやっている古いお店に来てもらえて、ありがたい」
「お客さんに恵まれている」
・・・こんな言葉が店主さんがよく口にする言葉。
そうそう。60年選手だったランプが壊れてしまったと言って、真っ暗な中で包丁を使っていましたが、明るく新しい蛍光灯が設置されていました。安全性が確保されて、良かった、良かった。
この日はソーダ水、そしてレモネード。そんな日もあります。
この分厚くて、カタチが個性的なグラスも60年選手。60年前の人もこのグラスでレモネードを飲んでいたのかなぁ?って、タイムスリップ系の妄想がまたまたふくらみます。
往年のスタアがケルンに足を運んだ時の写真。
昭和20年代だとお見受けしました。
さて、現実に戻りましょうかね。
・・・・というわけで、御殿場に戻ってきましたとさ。