「みなさま、”店”の語源ってご存知ですか?」
一か月前の神戸でのセミナーのとき、
宝飾店の経営者たちを前に、マットさんのセミナーは、
そんなふうにして始まりました。
私も、”店”に立つようになって2年と少し。
それなのに、”店”の言葉の由来は知らないまま。
「店」の語源は、「見世棚(みせだな)」。
「見世棚」を略して「見世(みせ)」となり、「店」となった。
店は「見世」、つまり「見せる」ってことに焦点が当てられている空間なんですね。
アオジと同じエクスマ塾生のマットさん、こと藤井雅範さんは、
VMD(ヴィジュアル・マーチャンダイジング)のプロフェッショナル。
日本の大手のアパレルメーカーで、一貫してVMDのお仕事をされてきた方です!
冒頭のセミナーを聞いたとき、わずか1時間だけだったのに、
店舗のディスプレイのことを思い浮かべながらお話を聞いていたら、
「もっと聴きたい!」
そんな思いがむくむくとわき上がり、横浜へ行きました。
マットさんの自主セミナー(3時間+懇親会)です。
(会場は横浜のRoku cafe。お料理の味付けが良かった!!!)
3時間って長丁場のように思えますよね?
ところが、あっという間でした!
・・・・で、まず、VMDって何ぞや・・・・・???というと、
視覚をメインとして、五感を使ってお客様にお店の価値を伝えること
です。
店舗外観、ディスプレイ、内装、MD、
店内に流れる音楽や香りもそう。
ただ、”見た目がキレイね”だけではなくて、
”売り上げアップにつながる”という視点で
具体例も、写真も、いっぱい出しながら教えてくださいました。
かつて、大手アパレルメーカーにいたころ、
海外にもしょっちゅう視察に行ってディスプレイに活かしたり、
店舗内装を話題性の高い著名なアート・ディレクターに依頼していたのに・・・・・
既存店舗が昨対を超えられなくなったという経験をお持ちのマットさん。
「今まで自分がやってることが否定された気がした。
でも・・・・・
僕は、そんなお店で買い物したいかな・・・・???」
と、ふと思ったそうです。
「お客様は、有名なアートディレクターのお店で買い物したいわけじゃない。
お客様は、売れているからほしいんじゃない。
お客様はその商品と空間と売っている人に共感しているから買っている。
店側の一方的な発信で「伝える」のではなく、
「伝わるように伝える」ってことが大事なこと」
ただ、ただ、かっこいいディスプレイや外観を作れば良いのではなく、
そのお店ならでは価値が伝わってないと、意味がない、ってことなんですね。
マットさんのセミナーでも出てきました、エクスマの創始者・藤村先生もおっしゃいます。
”伝わらなければ、存在していないのと同じ”
そして・・・・
もうひとつ、めっちゃ納得だったのが、売上分解のお話。
ただ、単に「売上を上げる」って言っても、
中身をよくよく見ていくと(=かみくだいていくと)
アプローチはいっぱいあるんですね。
・入店客数を増やすの?
・客単価を上げるの?
・成約率を上げるの?
などなど、などなど・・・・。
ちなみに、1項目でも上げていけば、売上は大きく上がる。
全部かけ算だから。
入店客数が倍になったら、売上も倍になるし。
あなたのお店は、どの項目を選んで、継続しますか?
そんな、お話でした。
これ、本腰をいれて取り組む場合は、
売上が上がらない原因究明をを正確にやっておかなくてはいけません。
特に、ヤマトヤのように、6店舗あって、
店舗外観もまるで異なり、客層も売り上げアイテムも異なるようなお店の場合、
原因もさまざま、って可能性が高いんです。
売上分解のお話では、チームで動く場合は特に。
みんなでどこに向かって進もうとしているのか、
それをお互い共通認識を持っておくって大事!
って思いました。
そして・・・・
「単純に売りさばくだけのビジネスじゃなくて、喜んでくれることがわかってやるビジネス。
それをやったら、アパレルは死なへんし、誰にも殺されへんって。」
と。・・・・・
じーーーーーーーん。
マットさんは、アパレル業界をめっちゃ愛しているんだなぁ、って思ったと同時に、
ジュエリー業界にいる私の脳内では、
”ジュエリー業界は死なへんし、誰にも殺されへんって”
に変換されていました。
「数字は押さえておこう。
いっぱいいっぱいになってるところを伸ばすのはしんどいから。
大事なのは、今、自分たちがどこ(の項目)を伸ばそうとしているのか」
マットさんが、だんだん会社の上司に見えてきて(笑)、
京都で会社員やってたころが、一瞬、フラッシュバックしました。
・・・・っていうという話はさておき(笑)。
ひとまず、動き始めることになりましたよ〜。
まずは、自分が働いていた本店から♡
マットさんのセミナー内容を家族に共有したら、
なぜか、義父(=ヤマトヤ会長)が超はりきって、
飛行機で撮影に行くという、
まさかの日帰りプランを提案してきた(笑)。
「いや、1泊2日でしょ」とアオジが冷静な声で突っ込んでましたが。
ニコンの一眼レフを操れるアオジ(=主人)が
キャメラマンとして、そのミッションを担うことになるでしょう!
マットさんのセミナーは他にも大切なお話がいっぱいありました。
コンテンツだけでも書かせていただきますと・・・・
●ECサイトにできなくて、リアル店舗だけにできること
●村上春樹の小説から得ることができるビジネスのヒント
●インスタグラム映えする写真とは?(←ディスプレイを考える上でヒントがいっぱい♡)
などなど。
今回のブログに書ききれなくて残念ですが、
それぞれ1本ずつブログ記事をたてられるほど、内容が濃かったです。
今後、お店のVMDのことを考えるときには、
折に触れて、マットさんから学んだ内容を思い出すことになるんだろうなーー♪
もっともっと詳しく読んでみたい方は、
ぜひぜひマットさんのブログを見てみてくだださいね!
http://vmd-lighthouse.com/
アパレル業界も、ジュエリー業界も、減速気味なのかもしれないけど
個別のお店単位で見ると、やれることはあるんだよ〜、って、
マットさんのセミナーは、勇気をもらえるセミナーでした。
あとは、カタチにするだけ。
日帰りで飛行機には乗りませんけどね(笑)。
なが〜〜〜〜いブログを読んでくださって、
ありがとうございました!